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ゆうあいReport第7号

広がるバリアフリーのまちづくり~観光バリアフリー・防災バリアフリーへ~

プロジェクトゆうあいでは2006年の設立以来「バリアフリー」「まちづくり」「情報化の推進」をキーワードに様々な取り組みを行ってきました。松江のまちのバリアフリー情報を紹介する「てくてくマップ松江」「てくてくウェブ松江」の制作運用は、当初からの取り組みであり、ここから多様な事業が展開されてきました。まちづくりから、観光地づくりへ、という視点ではバリアフリーの観光地に関する取り組みとして「松江・山陰バリアフリーツアーセンター」の運営、観光地のバリアフリー情報サイト「てくてく山陰」の運用、観光施設や宿泊施設へのバリアフリー研修などにも取り組み、全国のバリアフリー観光を推進するNPOの連携組織「日本バリアフリー観光推進機構」の設立にもつながりました。昨年度は、国土交通省の委託事業を受け、松江市保健福祉課と連携してバリアフリー情報サイト「てくてくウェブ松江」の大幅なリニューアルに取り組みました。近年、急速に普及が広がるスマートフォンへの対応や、視覚障がい者向けの歩行移動支援機能、まち歩き情報などを充実させています。また、日本バリアフリー観光推進機構と連携して障がいのある方が島根を旅行する際に防災情報をスムーズに提供する仕組みづくりにも取り組んでいます。

ゆうあいタイムライン(2014年1月~3月の足跡)

1月

U-BOOK無人古本販売

古本寄付などU-BOOKに協力して下さる皆様のご協力により、松江市内の「みしまや」11店舗、松江駅前テルサ内「福祉ショップ天神」へ、一冊100円の無人古本棚を設置させていただいています。(2014年1月現在)

「えみスマイル!」1月号完成

前号に引き続き、画面読み上げソフト「PCトーカー」を紹介。設定画面の読み上げを変更することで作業がしやすくなる、読み上げが勝手に変わるトラブルにも対処しやすくなるなどの方法を紹介しました。

「てくてく日和 島根」5号完成!

今回の特集は、石見旅行記(津和野・浜田)、そして玉造温泉縁結びめぐりです。写真やイラストで観光情報を分かりやすくお伝えし、周辺の車いすでも使えるトイレ情報など、バリアフリー情報を掲載しました。

「バイスキー」取材へ

車いすのスタッフが介助者と一緒に滑走可能の「バイスキー」を体験取材しました。滑走中に雪を近くに感じることができたと取材スタッフが楽しそうに話してくれました。

つながるネ!ット子どもフェスティバル

くにびきメッセにて島根県内のNPOや子育てサークル・支援団体による子育てのための協働ネットワークのイベントに参加し、バスマップすごろくと古本販売が好評でした。

2月

連合島根とのU-BOOK連携

U-BOOKの古本寄付で、山陰の中国労働金庫さん各支店を通じて古本を集めていただけることになりました。古本寄付募集ポスター(上記画像)がろうきんのご協力により、各支店に貼り出されています。

松江武者行列のPRイベント

だんだん食フェスタのオープニングへ、プロジェクトゆうあいがお手伝いする松江武者行列のPRイベントとして参加しました。行列の堀尾公、奥方、姫の初陣となるイベントで大いに注目を集めました。

地域再生大賞ブロック賞を知事へ報告

地域再生大賞ブロック賞受賞のご報告のため溝口県知事に三輪理事長、盲導犬のノアくん、田中事務局長の2名(1匹)で伺いました。地域の日々の出来事をプロのジャーナリストの視点から評価させていただき、これからの励みとなる賞になりました。

防災ガイドブックデイジー版

活字を読むことが困難な方から、松江市の防災ガイドブックを「音声で聞けるようにしてほしい」という声が多く上がっていたのをうけて、この冊子のデイジー版を制作しました。

てくてくナビが新聞に掲載

平成25年度国土交通省「ユニバーサル社会に対応した歩行者移動支援に関する現地事業」を通じて、開発したアプリ「てくてくナビ」の記事が掲載されました。

3月

第3キッズスペースゆうあいオープン!

松江市西川津町に第3キッズスペースゆうあいがオープンしました。手話を活用したコミュニケーション訓練、就労に向けた作業体験、外出しての社会体験を療育プログラムの中心にすえています。第2キッズと同じく一戸建ての民家を借り上げ利用しています。

松江市ボランティアフェスティバル

松江市総合福祉センターで松江市ボランティアフェスティバルが開催され、プロジェクトゆうあいからは古本販売に参加しました。初春の連休に開催という事もあり、賑わいのあるイベントになりました。

「えみスマイル!」3月号完成

3月号は、iPhone専用歩行支援アプリ「てくてくナビ」を紹介しました。震動と音声によって、視覚に障がいがある方でも目的地の距離、方向を知ることが可能です。また、現在地の住所や、端末を向けた方角を音声で聞くこともできます。単純な操作性で、視覚障がい者の方に役立つアプリです。

てくてくウェブ松江がリニューアル!

松江のバリアフリー情報を掲載したてくてくウェブ松江が、大幅にリニューアルしました。「視覚障がい者の歩行」メニューを追加、バス情報の充実、施設検索の改善、まち歩き観光ルートの追加、バリアフリー経路検索をメニューに追加するなどの充実したコンテンツになっています。

コラム「松江武者行列、その翌日に」

プロジェクトゆうあいでは、ここ数年松江武者行列の運営に関して参加者の募集、名簿整理や役柄の調整、練習会の準備などのお手伝いをさせていただいています。昨年は大雨となり急きょ会場をスティックビル内として実施されましたが、今年は晴れわたる晴天の中、堂々と隊列が松江城へ入場することができました。行列の実施された翌日はプロジェクトゆうあいも参加する「石橋春の市」が開催されましたが、このときに行列の主役であるお殿さまと、奥方をお招きしました。また、同日に東北の震災で松江に避難で来られている皆さんの交流会が城北公民館で開催されていたのですが、こちらにも急きょこの二方に登場いただき、おおいに盛り上がりました。武者行列が地域のまちづくりに貢献していくことが、これからの一つの方向性ではないかということを実感しています。

事業紹介コーナー

デイジー図書

デイジー図書とは、専用の再生機やPCの再生ソフトを活用して、音声によって文章を聞くためのものです。ページや見出しごとにジャンプすることができ、視覚障がい者や読字障がいの方に役立てられています。プロジェクトゆうあいでは、パソコンを活用して合成音声によるデイジー図書の制作を行っています。松江市の市報をはじめ、松江市防災ガイドブック、買い物情報である三河屋カタログのデイジー制作に取り組んでおり、それらのコンテンツはいずれも無償でご提供しています。

点字名刺

視覚障がい者が利用する点字名刺普及のために、プロジェクトゆうあい内で、点字プレス機により点字名刺を制作します。手持ちの名刺に点字を打ち込むと、バリアフリーな点字名刺の誕生です。視覚に障がいのある方に喜ばれるだけでなく、好感度アップに繋がります。名刺はすでに印刷されたものを利用し、制作利益はそのすべてがプロジェクトゆうあい内で働く障がいのある方の報酬にあてられます。

お知らせ

困難を抱える若者の支援事業に取り組んでいきます

松江市青少年支援センターと連携し、2014年度より新たな取り組みとして、困難を抱える若者の支援に関わる事業に取り組んでいくことになりました。ひきこもりがちで、なかなか外に出れないという若者に、中間的な就労の場を提供するという事業です。これまで障がい者就労支援で取り組んでいる古本のリサイクル事業を発展させせて、古本店の出店を構想しており、古本店の運営に若者に関わっていただく予定です。近い将来には飲食事業にも携わってもらうといいのではないか、ということも考えています。

よりよいまちづくりを目指して

プロジェクトゆうあいでは社会をよりよくするというミッションのもと、さまざまな非収益事業を実施しております。多くの方のご支援をお待ちしております。詳しくはパンフレット、またはゆうあいHPの右上のバナー「ゆうあいの活動にご支援ください」にてご紹介しています。

U-BOOK報告

U-BOOK(古本事業)では2014年1月~3月の間に3,935冊の寄贈をいただきました。販売ではみしまや、イベント等の外部売上とネット売上を含む合計71,3207円となりました。売上代金は障がいのあるスタッフの報酬にすべて還元させていただきました。

発行

発行元:
NPO法人プロジェクトゆうあい
住所:
松江市北堀町35-14
電話:
0852-32-8645
メール:

info@project-ui.com

プロジェクトゆうあいの取り組みに賛同いただいている方に会員になっていただいています(年会費3000円)。会員になりますと、法人の取り組みをメールを通じて随時ご報告していくほか、各種イベントへのご案内をしています。